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写真・図版
企画展の開催中、展示車両のうち日本海縦貫線で活躍した機関車などには当時のヘッドマークがつけられる=さいたま市大宮区の鉄道博物館

 関西から日本海沿いに青森までをつなぐ鉄路の歴史をたどる企画展「日本海縦貫線100年展 知られざる大動脈」が、さいたま市大宮区の鉄道博物館で開かれている。鉄道開通がもたらした沿線の変化や活躍した特急車両などを貴重な写真と資料で紹介している。

 東海道・東北線ルートで構成する太平洋側の縦貫線に対し、日本海縦貫線は北陸線、信越線、羽越線、奥羽線のルートで1924年に全通した。

 大阪―青森間を最短距離で結び、太平洋側と並ぶ鉄道の大動脈として成長してきた。

 企画展では、北陸線が開業した1882年当時の時刻表や、信越線で続いてきた豪雪との闘いを伝える写真などを展示。大阪―青森間約1050キロを駆け抜けた特急「白鳥」や寝台特急「日本海」などのヘッドマークも見ることができる。

 担当の奥原哲志・主幹学芸員は「日本海縦貫線は、江戸期に海上の大動脈だった北前航路を鉄道ルートでつなげたもの。全通100年の節目に、知られざる大動脈が果たしてきた役割を知って欲しい」と話している。

 2025年1月27日まで。企画展の入場は無料だが、博物館の入館料が必要。(細沢礼輝)

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